外でWiFi

野良WiFiとは?何が危険で何で使っちゃダメ?

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新型コロナの影響で延期されてしまいましたが、東京オリンピックの開催で
多くの外国人観光客が来日することを見越して「公衆WiFi」の設置が進んでいます。

諸外国に比べると日本は公衆WiFiの利用が遅れていると言われますが、
日本人からするとこの数年で結構増えた印象が強いですよね。

ノートパソコンはもちろんスマホで通信制限を受けている時やもうすぐ受けそうな時には、
こうした公衆WiFiがあると助かります。

実際に公衆WiFiを1度ぐらいは使ったことがある人も多いと思いますが、
公衆WiFiの中には「野良WiFi」と言われる危険なものも含まれているんです。

では野良WiFiとはどういうものなのか、野良WiFiにはどういった危険があるのかなど、
野良WiFiについて詳しく説明していきますね。

野良WiFiって何?

まず野良WiFiがどういうものなのかですが、「野良」という言葉から連想される通り、
ユーザーから見て管理者が誰なのか分からない公衆WiFiのことです。

カフェやファストフード店、コンビニなどお店や公共施設に公衆WiFiが
設置されていますが、これはお店や運営会社が管理している公衆WiFiだと
ユーザーから見ても分かりますよね。

ところが、街中を歩いていて「WiFiが利用できます」みたいな通知がスマホに
表示されたのに、周辺を見ると公衆WiFiを設置してそうなお店や施設が
見当たらないことがあったりします。

このように、どこに設置されていて誰が管理しているのか分からない公衆WiFiは
野良WiFiである可能性が高いですね。

また、お店や会社が管理している公衆WiFiの「SSID」には店名や会社名が
入っていたりしますが、SSIDに店名や会社名らしきものが入っていない公衆WiFiも
野良WiFiだったりすることが多いです。

野良WiFiは会員登録やパスワード無しで接続可能

ほとんどの野良WiFiは、WiFiに接続するのに会員登録やパスワードが
必要ありません。

自宅のWiFiに初めて接続する際には、
「パスワード」や「暗号化キー」などを入力しないと接続できませんよね。

WiFiに接続する際のパスワードや暗号化キーは、
セキュリティ対策として通信内容を暗号化するために必要なんです。

野良WiFiは初めて接続する時でもパスワードは必要ないので、通信内容が
暗号化されていない、セキュリティ対策が全く施されていないことになります。

ですから野良WiFiに接続して通信した内容は、
第三者に簡単に覗き見られてしまう危険性があるんですね。

単に通信内容を覗き見られるだけでなく、
個人情報を盗まれたりスマホを乗っ取られたりといった被害に遭う恐れもありますよ。

個人情報を盗む目的で野良WiFiを設置するケースも

全ての野良WiFiがそうではありませんが、
中には個人情報を盗むなどの悪意を持って設置されている野良WiFiもあります。

「みんなに使ってほしい」という完全な善意で設置されているパスワード無しの
公衆WiFiもありますし、設置者のミスで意図せずにセキュリティ対策が施されていない
状態になってしまっている公衆WiFiもあったりします。

こういった人の善意やミスに付け込んで、
パスワード無しの公衆WiFiを利用して個人情報を盗もうと企む輩も居ます。

またユーザーからすると、善意なのかミスなのか悪意なのか、
野良WiFi設置者の意図は分かりません。

なので管理者が分かっていてもパスワード無しの公衆WiFiには注意が必要ですし、
誰が管理しているか分からない野良WiFiはできれば使わない方が良いんですね。

野良WiFiを利用するとどんな危険がある?

野良WiFiの利用には
 ・個人情報が盗まれる
 ・スマホやパソコン、タブレットが乗っ取られる
 ・位置情報が見られる
といったリスクがあります。

野良WiFiでの通信は暗号化されないので、個人が特定できるような内容の通信を
すると悪意ある第三者に個人情報が盗まれてしまいます。

ログインが必要なアプリやサイトを野良WiFi接続時に利用すると、ログイン情報と
ログイン情報に紐づいた個人情報が悪意ある第三者に盗まれるんですね。

ログイン情報と個人情報が盗まれた結果、SNSが乗っ取られて社会的に(悪い方に)
影響のある投稿がなされるなんてことにもなりかねません。

一般人だとSNSを乗っ取られてもそれほど大きな被害はありませんが、
ネットショッピングやネットバンキングのログイン情報を盗まれると
大きな金銭的被害が発生します。

また野良WiFiを通してスマホやパソコンなどに侵入されて、
遠隔操作ができるアプリなどを仕込まれてしまい、
スマホやパソコンなどが乗っ取られてしまう恐れもあります。

さらにスマホなどのGPS機能から居場所を特定され、特に女性の場合は
その後常時監視されてストーカー被害に発展することも考えられます。

パスワード無しの公衆WiFiを設置する側にもリスクあり

野良WiFiを利用することにリスクがあるのは当然ですが、
パスワード無しの公衆WiFiを設置する側にもリスクはあるんです。

話は少し変わりますが、あるテレビ番組の出演者がネットで酷い誹謗中傷を受けて
自殺したというニュースがありましたよね。

これをきっかけにして、芸能人や著名人がネットでの誹謗中傷に対して積極的に
情報開示を求める流れになっています。

こうした特定の人物への誹謗中傷を行う際に、
身元がバレないように野良WiFiが利用されるケースが少なくありません。

自分が設置したパスワード無しの公衆WiFiから特定の人物への誹謗中傷が
行われた場合には、自分の設置した公衆WiFiも開示請求の対象となってしまいます。

さらに殺害予告などの犯罪行為が行われた場合には、
犯罪行為に使われた公衆WiFiを設置した人物も捜査対象になる恐れがあります。

こちらは完全な善意でパスワード無しの公衆WiFiを設置しても、ユーザー側は
必ずしもその善意を汲み取って公衆WiFiを利用してくれるとは限りません。

善意が善意にならない世知辛い世の中ではありますが、
自分のお店などに公衆WiFiを設置する際には注意が必要なんですね。

野良WiFiを利用してトラブルに巻き込まれた実例

いくら野良WiFiにリスクがあると言われてもピンと来ない人も居るでしょうから、
実際に野良WiFiを利用してトラブルに巻き込まれた事例をいくつか紹介します。

ネットショッピングが大好きなAさんがガラケーをiPhoneに買い替えて、
外でもネットショッピングを楽しんでいました。

ところがある日、外出時にiPhoneを使っていると「Wi-Fiネットワークを選択」という
ポップアップが出て見慣れないSSIDが表示されたんです。

Aさんは「近くの商業施設の公衆WiFiの電波を拾ったんだろう」と思い、
その見慣れないSSIDに接続して通信しました。

それからしばらくすると、AさんのiPhoneに架空請求やアダルトサイトなどの
迷惑メールが大量に届き始めます。

中にはAさんの個人情報を知っているような内容のものもあったので、
ネット関係に詳しい友人に相談しました。

友人いわく、どうやら以前にiPhoneで接続した見慣れないSSIDは野良WiFiで、
その野良WiFiを利用した時にメールアドレスなどの個人情報を
盗まれたんじゃないかってことでした。

それを聞いたAさんはiPhoneを使うのが怖くなってガラケーに戻し、
さらに大好きだったネットショッピングもしないようになってしまったんですね。

野良WiFiを利用して個人が特定されて・・・

女子高生のBさんは、月末でスマホが通信制限を受けそうだったので、
外出した際に野良WiFiに接続してSNSを利用してしまいました。

その後、学校や習い事から帰り道あるいは友人と遊びに行った時などに、
誰かに付けられていると感じるようになったんです。

怖くなったBさんは両親とともに警察に相談にしたところ、
野良WiFi接続時にSNSを利用したことでSNSのログイン情報が盗まれて
個人が特定されてしまったんじゃないかってことでした。

Bさんはそれまで使っていたSNSのアカウントを削除して新たにアカウントを作り直し、
学校や習い事から帰る際の道順を変えるなど行動パターンも変更します。

そうすることで付きまとわれることが段々と減っていって、
付きまとい以上の被害を受けることはありませんでした。

幸いにもBさんは大きな被害を受けませんでしたが、
女性の場合は野良WiFiを利用することで個人を特定されると
最終的に大きな被害を受ける恐れもあるので気を付けましょう。

野良WiFiを使ったせいで100万円を失うハメに・・・

Cさんは友人から「○○に行くと誰でも簡単にタダでWiFiが使える」と聞き、スマホが
通信制限を受けそうな時などに友人に聞いた「誰でも簡単にタダで使えるWiFi」を
利用していました。

ある日Cさんはいつものように「誰でも簡単にタダで使えるWiFi」を利用して、
仮想通貨のサイトを確認しました。

すると、当時Cさんは仮想通貨にハマっていて100万円相当の仮想通貨を
所有していましたが、それが全て失くなっていたんです。

Cさんは以前から野良WiFiを利用して仮想通貨の取引をしており、
その際に情報を盗まれて、盗まれた情報を元に100万円相当の仮想通貨も
盗まれてしまったというわけです。

警察に被害届を出したものの現在まで犯人は捕まっておらず、
ただただCさんは100万円分を失っただけとなっています。

モバイル回線や公衆WiFiに施されているセキュリティ対策とは

スマホやポケットWiFiで使う「モバイル回線」や一部の公衆WiFiには、第三者に
通信内容が覗き見られないよう、しっかりとしたセキュリティ対策が施されています。

モバイル回線や一部の公衆WiFiに施されているセキュリティ対策としては
 ・接続時の認証
 ・通信の暗号化
という2つが挙げられます。

「接続時の認証」は、モバイル回線や公衆WiFiの提供者が利用者に対して
「正当な接続相手である」と認めることです。

もう1つ「通信の暗号化」は、モバイル回線や公衆WiFiを使って通信した内容を
暗号化して、万が一第三者に覗き見られた場合でも通信内容を分からなくする
仕組みのことです。

「接続時の認証」ってどんなもの?

モバイル回線や公衆WiFiのセキュリティ対策として「接続時の認証」が使われますが、
「接続時の認証」には
 ・PSK
 ・EAP
の2種類があるんですね。

「PSK」は「Pre-Shared Key」の略で、モバイル回線や公衆WiFiの提供者が
予め設定しておいたキーとユーザーが接続時に入力するキーが一致するかどうか
という認証方法です。

モバイル回線の契約時や公衆WiFiの利用登録時に、
提供者から認証に必要なキーが発行され、
ユーザーはそれを使ってモバイル回線や公衆WiFiに接続することになります。

モバイル回線ではあまり使われていませんが、
カフェやコンビニなどに設置されている公衆WiFiや家庭用のWiFiルーターでは
「接続時の認証」として「PSK」が使われていることが多いですね。

「EAP」は端末の固有情報を使って認証

「EAP」は「Extensible Authentication Protocol」の略で、
スマホなどWiFiに接続する端末の固有情報を使う認証方法となっています。

先のPSKと同じようにキーを使うこともありますが、EAPだとWiFi側がスマホなど
接続する端末の固有情報を自動的に読み取って認証することもあります。

例えば会社の社内ネットワークは事前に登録している端末以外ではアクセスできない
ようになっていたりしますが、これはEAPが使われているからなんですね。

身近なところだと
 ・docomo Wi-Fi
 ・au Wi-Fi SPOT
 ・ソフトバンクWi-Fiスポット
といったキャリアユーザーなら無料で使える公衆WiFiにもEAPが使われています。

公衆WiFiにキャリアのSIMカード情報が登録されていて、
そのSIMカードを挿したスマホやタブレットを持ってキャリアの公衆WiFiに近付くと
自動的に認証されて公衆WiFiに接続できるといった感じですね。

「通信の暗号化」は暗号化の種類も重要

続いて「通信の暗号化」ですが、
モバイル回線や公衆WiFiは通信が暗号化されていることに加えて、
どういった種類の暗号化がなされているかも見ておかないといけません。

野良WiFiのように通信が暗号化されていないのは問題外ですが、
暗号化されていても誰でも簡単に復元できてしまうようでは意味が無いんですね。

現状、公衆WiFi・ポケットWiFi・自宅のWiFiなどWiFiと名の付くものに施されている
暗号化には主に
 ・WEP
 ・WPA
 ・WPA2
といった種類があります。

「WEP」のセキュリティ性能を強化したのが「WPA」で、その「WPA」をさらに強化したのが
「WPA2」ですから、強度は「WEP<WPA<WPA2」の順になりますね。

「WEP」は現在では簡単に復元できてしまうので、
ポケットWiFiや市販のWiFiルーターにはほとんど採用されていません。

「WPA」も現状では安全は言えませんから、
できれば「WPA2」で暗号化されたWiFiを使いたいところですね。

ネットサイトの暗号化「HTTPS」

スマホやパソコンで色んなネットサイトにアクセスしますが、
ネットサイトにも「HTTPS」という暗号化が施されているものがあるんです。

暗号化が施されていないサイトは「ハガキ」、
HTTPSで暗号化されているサイトは「封書」だと考えると分かりやすいですよ。

ハガキでのやり取りだと、郵便配達員さんはハガキの内容を見ようと思えば
見られますよね。
(郵便配達員さんは絶対にそんなことしませんが)

ところが封筒に入った封書でのやり取りになると、
郵便配達員さんは封筒の表書き以外は見ることができません。

それと同じで暗号化されていないサイトにアクセスした情報は、
第三者に簡単に覗き見られる恐れがあります。

しかしHTTPSで暗号化されているサイトにアクセスした情報は、
たとえ第三者に覗き見られたとしても詳しい内容までは知られる心配が無いんですね。

ですから「WPA2」で暗号化されているWiFiを使って「HTTPS」で暗号化されている
サイトにアクセスすれば、二重の暗号化で安全性がさらに高まるというわけです。

公衆WiFiが暗号化されているかどうか見分けるには

公衆WiFiが暗号化されているか、どういった種類の暗号化が施されているかは、
スマホやパソコンを公衆WiFiに接続する時に確認できます。

iPhone・Androidスマホ・パソコンそれぞれでWiFiの暗号化を確認する方法と、
ネットサイトがHTTPSで暗号化されているかを確認する方法を紹介していきます。

iPhoneでWiFiの暗号化を確認

まずiPhoneの場合ですが、「設定」→「Wi-Fi」に進んでWiFi機能をオンにすると
利用可能なWiFi一覧が表示されます。

一覧にはWiFiのネットワーク名(SSID)がズラッと表示されていますが、
そのネットワーク名の右側に鍵マークが付いているものと付いていないものがあります。

鍵マークが付いているWiFiは種類は分からないものの何らかの暗号化がなされていて、
鍵マークが付いていないWiFiは暗号化がなされていません。

鍵マークが付いているネットワーク名をタップして詳細情報が表示されたら、
そのWiFiはWPAかWPA2で暗号化がなされています。

鍵マーク付きのネットワーク名をタップして「安全性の低いセキュリティ」と表示されたら、
そのWiFiの暗号化方式はWEPとなります。

ちなみに鍵マークが付いていないネットワーク名をタップすると、
「セキュリティ保護されていないネットワーク」というメッセージが表示されますよ。

AndroidスマホでWiFiの暗号化を確認

次にAndroidスマホの場合ですが、「設定」→「無線とネットワーク」に進んで
WiFi機能をオンして、さらに「Wi-Fi」へ進んで利用可能なWiFi一覧を表示させます。

ネットワーク名の右側にあるWiFiアイコンに鍵マークが付いていれば、
そのWiFiは何かしらの暗号化が施されていると分かります。

さらにネットワーク名をタップすると、「セキュリティ」の項目にWEP・WPA・WPA2の
どれで暗号化されているか表示されます。

Androidスマホでは、iPhoneのようにWEPで暗号化されているWiFiに接続しようと
すると「安全性の低いセキュリティ」といったメッセージが表示されることはありません。

その代わり暗号化の種類が表示されるので、
WiFiの安全性を自分でチェックすることができますよ。

パソコンでWiFiの暗号化を確認

続いてパソコンですが、ここではOSがWindows10の場合について説明します。

パソコンのタスクバー内にあるインターネット接続のアイコンをクリック、
ウィンドウが開いたら「Wi-Fi」をクリックしてWiFi機能をオンにして利用可能な
WiFi一覧が表示させます。

一覧のそれぞれのネットワーク名の下に「セキュリティ保護あり」と表示されていると、
そのWiFiはWPAもしくはWPA2で暗号化されていると分かります。

ネットワーク名の下に「オープン」と表示されているWiFiは、
WEPで暗号化されているか暗号化がなされていません。

セキュリティ保護ありのWiFiに接続して「プロパティ」を開くと、
WPAで暗号化されているのかWPA2で暗号化されているのかが確認できますよ。

ネットサイトが暗号化されているかを確認する方法

最後に、
ネットサイトがHTTPSで暗号化されているのかどうかを確認する方法を紹介します。

スマホやパソコンでWiFiの暗号化を確認するより簡単で、
実際にネットサイトにアクセスするとすぐに分かります。

スマホやパソコンでネットサイトにアクセスして画面上部のアドレスバーを見て、
サイトのURLの左側に鍵マークが付いていれば、そのサイトはHTTPSで
暗号化されています。

URLの左側に鍵マークが付いておらず、「保護されていない通信」と表示されていると、
そのサイトはHTTPSによる暗号化が施されていないことになります。

アドレスバーに鍵マークが付いていないサイトに、
個人情報などを入力するのは危険ですから気を付けましょう。

自分のお店などに公衆WiFiを設置する際に注意すべきこと

公衆WiFiはユーザーとして利用するだけでなく、
自営業などでは自分が公衆WiFiの設置者になることもあります。

自分のお店などに公衆WiFiを設置する場合には、
利用者の通信の安全を確保するとともに自分も無用なトラブルに巻き込まれないように
WPA2で暗号化しておきましょう。

また、お店のパソコンやレジなどが繋がっている回線とお客さん用のWiFiの回線は
絶対に切り離さないといけませんよ。

さらに、お店の公衆WiFiに接続している端末同士が直接通信できないように、
公衆WiFiのネットワークを分離することも必要ですね。

それからコンビニなどで老若男女が公衆WiFiを利用する場合には、アダルトサイトや
犯罪関連のサイトにアクセスできないようにフィルターをかけた方が良いです。

ある程度専門的な知識が無いと、
自力で安全な公衆WiFiを設置するのはかなりハードルが高いです。

なので、NTT東日本・西日本などが行っている安全に公衆WiFiを提供するための
サービスを利用するのも1つの方法ですよ。

安全な公衆WiFiと危険な野良WiFiを見分けるには

ハッキリ言って、
安全な公衆WiFiと危険な野良WiFiを見分けるのは簡単じゃありません。

見分ける方法をしいて挙げるとすれば、公衆WiFiのネットワーク名(SSID)に
 ・Free
 ・Public
といった単語が含まれていると、そのWiFiにはセキュリティ対策が施されていない
可能性が高いといったことぐらいでしょうか。
(それでも野良WiFiとは断言できない)

また、こちらも野良WiFiとは断言できないものの
 ・FON_FREE_INTERNET
 ・FON
 ・0001softbank
というネットワーク名(SSID)のWiFiもセキュリティ対策が施されていないものが
多いですね。

こうした怪しい公衆WiFiの電波をキャッチしたら、すぐに接続するんじゃなくて、
スマホのWiFi一覧でセキュリティ対策が施されているかどうかチェックしましょう。

ネットワーク名を偽装した「なりすましWiFi」なるものもある

ネットワーク名を実際にあるカフェやファストフード店などの公衆WiFiの
ネットワーク名に似せた「なりすましWiFi」なる野良WiFiもあります。

例えば「スターバックス」の近くで、「Starbucks」という単語が入ったネットワーク名の
WiFiを拾ったら、スターバックスが設置している公衆WiFiだと思いますよね。

しかし実際には、スターバックスが設置している公衆WiFiのネットワーク名は
「at_STARBACKS_Wi2」で、Starbucksという単語が入ったネットワーク名は
偽物なんです。

WiFiのネットワーク名はユーザーが任意で変更できるので、
こうした「本物に似せたなりすましWiFi」なるものを設置することができてしまうわけです。

こうした「なりすましWiFi」は明らかに悪意を持って設置されていますから、
絶対に利用しちゃいけませんよ。

このように実在の公衆WiFiに似せたネットワーク名で設置されている野良WiFiも
あるので、ネットワーク名だけで野良WiFiかどうかを見分けることも難しいんですね。

セキュリティ対策が施されていない公衆WiFiは使わない

余程注意してチェックしないと、
ネットワーク名を見ただけでは野良WiFiなのか実在するセキュリティ対策が
施されていない公衆WiFiなのか見分けることはできません。

ですから、
極力セキュリティ対策が施されていない公衆WiFiは利用しない方が安全ですよ。

どうしてもセキュリティ対策が施されていない公衆WiFiを利用せざるをえない場合には、
個人が特定できるような通信やログインが必要なサイトの利用は避けましょう。

野良WiFiに繋がらないようにするには

スマホやタブレットの設定によっては、安全な公衆WiFiだろうが危険な
野良WiFiだろうが、WiFiの電波を拾ったら自動的に接続してしまうことがあります。

ですから、意図せずに野良WiFiに繋がらないようにするには、スマホやタブレットの
設定をしっかり変更しておかないといけないんですね。

野良WiFiに繋がらないようにする一番簡単な方法は、
外出時にはスマホやタブレットのWiFi機能をオフにしておくことです。

WiFi機能がオフになっていればどんなWiFiにも繋がることはありませんから、
意図せず野良WiFiに接続してしまう心配もありません。

ただこの方法は、WiFiを使いたい時にはWiFi機能をオン、
使いたくない時はオフといったように頻繁にスマホやタブレットの設定を
変更しないといけないのでちょっと面倒ですね。

特定のWiFiだけに自動接続する

使いたいWiFiには自動的に接続、使いたくないWiFiには自動的に接続しないような
設定をスマホやタブレットに施すことができます。

まず
 ・iPhone・・・「設定」→「Wi-Fi」
 ・Androidスマホ・・・「設定」→「無線とネットワーク」→「Wi-Fi」
へと進んで利用可能なWiFi一覧を表示させます。

iPhoneはネットワーク名の右側にある「i」マーク、
Androidスマホはネットワーク名を長押しすると自動接続設定が変更できます。

安全な公衆WiFiは自動接続をオン、
野良WiFiなど危険そうな公衆WiFiは自動接続をオフにしておけば、
使いたい公衆WiFiだけ自動接続するようにできるんですね。

ただし自動接続設定ができるのは過去に利用したことがあるWiFiのみで、
1度も使ったことがないWiFiの自動接続設定はできません。

とは言え、1度も使ったことがないWiFiにスマホが自動的に接続することは無く、
利用可能なWiFiがあるという通知が来るだけです。

なのでむやみに公衆WiFiに接続するのではなく、使ったことが無い公衆WiFiを
拾った際にはセキュリティ情報などをしっかりチェックすることも重要ですよ。

公衆WiFiを利用する際の注意点

安全な公衆WiFiか危険な野良WiFiかに関わらず、
公衆WiFiを利用する際には必ずセキュリティ情報をチェックしましょう。

極力WPA2で暗号化されているものを使うようにして、
通信が暗号化されていてもWPAやWEPの場合は使わない方が良いですよ。

さらにカフェやコンビニなど有名店が提供しているものでも、
暗号化が施されていない公衆WiFiは使わないようにしましょう。

個人が特定できるような通信やログインが必要なアプリ・サイトは使わない

WPA2で暗号化されている比較的安全な公衆WiFiでも、個人が特定できるような
通信やログインが必要なアプリ・サイトの利用は避けた方が良いです。

クレジットカード番号を入力するネットショッピング、口座番号などを入力する
ネットバンキングやオンライントレードなんて公衆WiFi接続時にはもってのほかですよ。

またLINEやメールでプライベートな内容のやり取りもしない方が良いですし、
利用していることを人に知られたくないサイトにアクセスするのも止めた方が良いですね。

公衆WiFi接続時にはちょっとした調べ物やネットサーフィンぐらいにしておき、
とにかく人に知られて困るような内容のことはしないようにしましょう。

VPNを利用すれば野良WiFiも安全に使える?

「VPN」というサービスを利用すると、セキュリティ対策が施されていない公衆WiFiに
接続しても比較的安全に通信することができます。

「VPN」は「Virtual Private Network」の略で、
ごく簡単に言うと自分で通信を暗号化するサービスなんですね。

ですからVPNを使えば、セキュリティ対策が施されていない公衆WiFiでの通信内容も
第三者に簡単に覗き見られる心配が無くなるわけです。

VPNには、多少性能は落ちるものの無料で使えるものと料金は発生するけど
高性能なものがあります。

無料のVPNサービスには
 ・TunnelBear VPS&WiFi Proxy
 ・VPNネコ
 ・HotspotShield VPN&WiFiProxy
 ・VPN Master
 ・Aloha Browser
などがあります。

有料で高性能なVPNサービスでは
 ・ノートンWiFiプライバシー(年額2,990円~)
 ・ソースネクストWiFiセキュリティー(年額2,980円~)
 ・カスペルスキーセキュアコネクション(月額480円、年額2,900円)
 ・トレンドマイクロ フリーWi-Fiプロテクション(月額280円、年額2,600円~)
などが挙げられますね。

VPNを使ったがために個人情報が盗まれることも

VPNを利用することで野良WiFiでも比較的安全に使えますが、
VPNを利用したがために個人情報を盗まれる結果になることもあるんです。

通常公衆WiFiを利用した場合、
 ユーザーのスマホなど⇔公衆WiFi ⇔ネットサイト
といった形でデータをやり取りすることになります。

ユーザーとネットサイトを繋ぐ公衆WiFiのセキュリティが甘いと、
個人情報を盗まれる危険性があります。

一方VPNを利用した場合には
 ユーザーのスマホなど⇔VPN⇔公衆WiFi⇔VPN⇔インターネットサイト
という形で通信することになります。

必ずVPNを通して通信することになり、VPNサービスを管理する運営会社が
ユーザーの通信内容を見て個人情報などを不正に集めるといったこともあるんですね。

実際に海外では、
個人情報を集める目的で無料のVPNサービスを提供していた会社もあります。

VPNサービス自体が100%安全と言い切れないので、公衆WiFiを安全に
使いたいからとむやみにVPNを利用することはおすすめできません。

野良WiFiやセキュリティ対策が施されていない公衆WiFiで通信してしまったら

野良WiFiなどセキュリティ対策が施されていない公衆WiFiで通信したからと言って、
通信内容が全て流出してしまうわけではありません。

例えば「LINE」には、
アプリ自体にメッセージや通話を暗号化する機能が備わっています。

ですから、もし野良WiFi接続時にLINEを使ったとしてもメッセージや通話の内容を
簡単に盗み見たり聞いたりすることはできないんです。

またネットショッピングやネットバンキング、オンライントレードのサイトの多くは
HTTPSで暗号化されており、クレジットカード番号や口座情報を盗まれる危険性が
低くなっています。

とは言え、LINEはアプリが最新バージョンじゃないと暗号化がしっかりと機能しませんし、
ログイン時のIDやパスワードは盗まれる危険性があります。

またHTTPSによる暗号化も100%安全とは言えません。

なので野良WiFiなどセキュリティ対策が施されていない公衆WiFiでLINEや
ネットショッピングなどを利用した場合は、念のため安全なネット回線に接続した時に
IDやパスワードなどログイン情報を変更しておきましょう。

まとめ

野良WiFiは簡単に利用できるできる反面、
個人情報の流出など利用には大きなリスクを伴います。

なので意図せず野良WiFiに繋がってしまわないように、
 ・外出時はWiFi機能をオフにする
 ・安全な公衆WiFi以外は自動的に接続しない
ようにスマホやパソコンの設定を変更しておきましょう。

どうしても野良WiFiなどセキュリティ対策が施されていない公衆WiFiを
利用せざるをえない場合は、個人が特定できるような通信やログインが必要な
アプリ・サイトの利用は控えた方が良いですよ。

公衆WiFiは他に通信手段が無い場合など、あくまで「一時しのぎ」として使うものです。

外出先で安全に通信したいのであれば、
セキュリティがしっかりしているスマホの回線を使うかポケットWiFiを契約しましょう。

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