W06でクレードルって使えないの?

「どんなときもWiFi」を筆頭に通信量無制限のポケットWiFiサービスが
新しく登場していますが、現状もっとも利用者数の多いポケットWiFiと言えば
やはり「WiMAX」です。

そのWiMAXの端末で、ポケットWiFiとしては初めて最大通信速度が
1Gbpsを超えて(最大1.2Gbps)話題となったのが「W06」です。

これまでのWiMAX端末には充電台でもある「クレードル」という周辺機器が
あったんですが、このW06にはクレードルがありません。

クレードルがあることでポケットWiFiながらパソコンなどと有線接続ができるという
メリットがあり、これが他のポケットWiFiサービスには無いWiMAXの大きな特徴でも
ありました。

では、WiMAXの特徴の1つであるクレードルがなぜW06では無くなったのか、
クレードルが無いW06は有線接続ができないのかなどについて詳しく見ていきましょう。

そもそもクレードルって何?

クレードルはWiMAXの周辺機器の1つで、最近はあまり見かけなくなりましたが、
携帯電話やスマホの充電スタンドのようなものです。

WiMAXのクレードルにはLANポートも付いており、充電スタンドとしてだけでなく、WiMAX端末とパソコンなどを有線で繋ぐ役割も果たします。

またクレードルと光回線をLANケーブルで繋ぎ、クレードルにWiMAX端末を
セットすれば、WiMAX端末をWiFiルーターのように使うこともできるんですね。
(WiMAX端末を通して光回線が無線化できる)

大抵のWiMAXプロバイダではクレードルは有料(3,000円前後)でしたが、
中にはWiMAX端末とセットでクレードルも無料で提供しているプロバイダも
あったりします。

クレードルを使うメリットは?

WiMAXでクレードルを使うメリットとしては
 ・充電のし忘れ防止
 ・有線接続可能
 ・アンテナ強化
などといったことが挙げられます。

まず「充電のし忘れ防止」ですが、帰宅したらWiMAX端末をクレードルに
セットするようにしておけば、WiMAX端末を充電し忘れることが無くなります。

帰宅時にWiMAX端末をクレードルにセットするという習慣が無くても、
クレードルが目に付く場所にあるだけで充電のし忘れ防止に繋がるんですね。

スマホでも朝出かける時間になって充電し忘れていることに気付くことがありますが、
ポケットWiFiはカバンの中に入れっぱなしになっていて充電し忘れていることにすら
気付かないこともあります。

ですからスマホでも時折充電し忘れるという人にとっては、クレードルの存在で
ポケットWiFiを充電することを思い出させてくれるのは小さくないメリットとなりますね。

また在宅時にWiMAX端末をクレードルにセットするようにしておけば、
家の中でWiMAX端末を紛失する危険性も低くできますよ。

クレードルがあればWiMAX端末が有線接続可能に

先にも書きましたが、クレードルがあることでWiMAX端末とパソコンなどの機器を
有線接続することができます。

「ポケットWiFiは持ち運んで使うものなのに、有線接続したら意味ないじゃん」
と思いますよね。

確かにWiMAXなどポケットWiFiは持ち運び可能なことが特徴であり
メリットでもあるんですが、無線通信のため光回線などに比べると通信が不安定に
なりやすいんです。

基地局とポケットWiFi、ポケットWiFiとパソコンなどの機器のいずれの間も無線で
繋がっていますから、障害物や電波干渉などによって通信が不安定になることが
あります。

それをポケットWiFiとパソコンの間だけでも有線接続にすることで、
通信が安定して通信速度がアップすることもあるんですね。

ですからオンラインゲームやオンライントレードなど通信を安定させたい時には、
クレードルを使うというWiMAXユーザーも少なからず居ます。

クレードルを使うことでWiMAXの受信感度とWiFi出力がアップ

全てではありませんが一部のWiMAX端末のクレードルには、
「拡張アンテナ」が設置されています。

なのでクレードルにWiMAX端末をセットすることで、
WiMAX端末の受信感度やWiFi出力がアップするんですね。

先にも書いたように、基地局とWiMAX端末、WiMAX端末とパソコンなどの機器は
いずれも無線で繋がるので、どうしても通信が不安定になりがちです。

それが、有線接続までしなくても、WiMAX端末をクレードルにセットするだけで
アンテナが強化されて通信を安定させることができるというわけです。

W06でクレードルが無くなったのはなぜ?

大きいとは言えないものの、
それなりにメリットがあるクレードルがW06で無くなったのはなぜなんでしょうか?

W06の製造元である「HUAWEI」が公式に発表していないので、
W06でクレードルが無くなった明確な理由は分かりません。

ただ、W06の性能や通信機器を取り巻く現状を考えると、
クレードルがW06で無くなった理由を推測することはできます。

W06でクレードルが無くなった理由として考えられるのは
 ・有線接続の需要が減っている
 ・有線接続に対応したパソコンが減っている
 ・アンテナの性能が向上した
 ・コスト面の問題
などが考えられます。

ポケットWiFiで有線接続は必要とされなくなってきている

W06でクレードルが無くなった大きな理由の1つとして考えられるのが、
「有線接続の需要が減少している」ということです。

総務省の「通信情報メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、
自宅でWiFi接続を利用している人は全体で70%を超えています。

また総務省の「通信利用動向調査」によると、
2018年度時点でモバイル端末の保有割合が80%を超えています。

これらの調査から、自宅でも有線接続を利用している人が少ない上に、有線接続が
できないスマホなどのモバイル端末を使っている人が多いということが分かります。

さらにインターネット回線の通信を安定させたいと考えている人は、
WiMAXではなく光回線を選ぶケースが少なくありません。

そういったことを考え合わせると、WiMAXで有線接続が必要と考えている人が
少ないことになり、結果的にW06でクレードルを無くすことに繋がったというわけです。

ノートパソコンにLANポートが無いのが当たり前になってきている

先の有線接続の需要が減っていることに加えて、LANポートが付いている
ノートパソコンが減っていることも、W06にクレードルが無い原因の1つと考えられます。

かつては、デスクトップパソコンはもちろんノートパソコンにも当たり前のように
LANポートが付いており、LANケーブルで有線接続が可能でした。

それどころか、
デスクトップパソコンにはWiFi機能が付いていないことも珍しくなかったんですね。

しかし最近はデスクトップパソコンでもWiFi接続できるのが当たり前ですし、ノ
ートパソコンに至っては有線接続に必要なLANポートが外されているのが当たり前と
なりつつあります。

WiMAXなどのポケットWiFiや公衆無線LANの普及で、
自宅やオフィス以外の外出先でも簡単にWiFiが使えるようになっています。

LANポートが無くても変換アダプタを使えば、
ノートパソコンのUSBポートにLANケーブルを挿して有線接続することも可能です。

しかしどこでもWiFiが使えるようになっている現状では、
わざわざ変換アダプタを使って有線接続する必要性が低くなっているんですね。

W06はアンテナが高性能

以前のWiMAX端末に比べて、W06に搭載されているアンテナの性能が
大幅に向上したこともクレードルが無くなったことに繋がっていると考えられますね。

W06には、
HUAWEIが独自に開発した「ハイモードアンテナ」というアンテナが使われています。

ハイモードアンテナは旧式のアンテナに比べて大幅に電波の受信感度が向上しており、
W06の1つ前のモデルであるW05と比べると20%も電波を受信しやすくなっています。

さらにハイモードアンテナには「TXビームフォーミング」という機能も備わっており、
WiFi出力も以前より強くなっているんです。

W06ではアンテナを強化しなくても基地局との通信・WiFi接続ともに安定しているので、
クレードルは不要というわけなんですね。

W06の通信速度がアップしたことでクレードルが無くなった?

W06でクレードルが無くなったもう1つの原因として考えられるのが
「コスト面の問題」です。

W06以前の機種であるW05やWX05の通信速度は最大でも750Mbps程度でしたが、
W06で最大1.2Gbpsまでアップしました。

通信速度が最大750Mbps程度であれば、LANケーブル及びLANポートの規格は
最大1Gbpsの「カテゴリ5e」もしくは「カテゴリ6」で十分対応できます。

ところが最大通信速度が1.2GbpsのW06になると、
LANケーブルとLANポートの規格は最大10Gbpsに対応している「カテゴリ6A」
もしくは「カテゴリ7」が必要となります。

となると、W05やWX05で使っていたクレードルとは全く違う、
フルモデルチェンジしたクレードルがW06では必要になるわけです。

先のように有線接続の需要が減っていることもあり、
お金をかけて新しいクレードルを作るのはもったいないということで、
W06ではクレードルが無くなったと考えられるんですね。

クレードルがあるWiMAX端末

WiMAX端末でクレードルが無い方が珍しく、
W06以外のほとんどのWiMAX端末でクレードルが使えるようになっています。

2020年2月現在、WiMAXの回線事業者である「UQWiMAX」の
公式オンラインショップで購入できるポケットWiFiタイプのWiMAX端末は
 ・W06
 ・WX06
の2機種のみです。

この2機種以外にも
 ・W05
 ・W04
 ・W03
 ・W02
 ・W01
 ・WX05
 ・WX04
 ・WX03
 ・WX02
 ・WX01
 ・HWD15
 ・HWD14
 ・NAD11
といった機種があり、プロバイダによっては新規申込で「W05」「WX05」辺りの機種を
選べる場合もあります。

これらポケットWiFiタイプのWiMAX端末でクレードルが無いのは、
「W06」と「HWD14」の2機種だけです。

HWD14はかなり古い機種で性能も低く(最大通信速度110Mbps)、
新品を手に入れるのはかなり難しいです。

なので現実的に利用できるWiMAX端末でクレードルが無いのはW06のみで、
それ以外の機種ではクレードルが利用できます。

ホームルータータイプにもクレードルは無い

WiMAXにはポケットWiFiタイプの端末の他にホームルータータイプの端末もあり、
当然ですがホームルータータイプの端末にもクレードルはありません。

現状UQWiMAXで取り扱いがあるホームルータータイプは
 ・HOME02
 ・HOME L02
の2機種で、それ以外にも
 ・HOME01
 ・HOME L01/L01s
 ・novas Home+CA
 ・Uroad-Home2+
があります。

ホームルータータイプはポケットWiFiタイプと違って持ち運んで使うことを
前提にしていないので、バッテリーが搭載されていません。

そのため常にコンセントから給電して使用するので、バッテリーの充電は行いません。

またホームルータータイプは本体にLANポートが付いており、
クレードルが無くても有線接続が可能となっています。

さらにホームルータータイプはサイズが大きく、ポケットWiFiタイプよりも高性能な
アンテナを内蔵しているので、クレードルでアンテナを強化する必要も無いんですね。

バッテリーが内蔵されていないこと以外は、ポケットWiFiタイプとクレードルがセットに
なった性能を持っているので、ホームルータータイプにクレードルは不要というわけです。

W06のクレードルの代用品ってある?

iPhoneなどスマホでも、純正品以外のアクセサリが販売されていたりしますよね。

それと同じように、純正品ではないけどW06で使えるクレードルの代用品を
Amazonなどの通販サイトで購入することはできるんでしょうか?

結論から言うと、W06用のクレードルの代用品は販売されていません。

しかしW06の1つ前の機種であるW05、その前の機種であるW04のクレードルに
W06をセットして充電することは可能となっています。

W05とW04のクレードルであれば、UQWiMAXのオンラインショップでは買えませんが、
Amazonなど通販サイトでは現在も買うことができますよ。

ただW05やW04のクレードルの出品数は少なく、中古でも4,000円前後、
新品だと7,000~8,000円します。

W06を旧機種のクレードルにセットしてできるのは充電だけ

W04やW05のクレードルにW06をセットすることは可能なんですが、
W06をクレードルにセットしてできることは充電だけです。

W06にはLAN接続に必要な機能が搭載されていないため、LANポートが付いた
クレードルにセットしてもLANケーブルを使った有線接続はできないんですね。

またW04やW05のクレードルでW06が充電できると言っても、メーカーや
WiMAXプロバイダはW06をクレードルで充電することは推奨していません。

W04やW05のクレードルでW06を充電して万が一故障が発生したとしても、
補償の対象外となってしまうので注意しましょう。

充電しかできず、その充電にもリスクがありますから、W06のために
わざわざ高いお金を出してW04やW05のクレードルを買う必要は無いですよ。

WXシリーズやW03以前のクレードルはW06には使えない

WiMAX端末には、W06やW05などHUAWEI製のWシリーズとは別に、
WX06やWX05などNECプラットフォームズ製のWXシリーズがあります。

このWXシリーズにもクレードルはあるんですが、
WXシリーズのクレードルにW06をセットすることはできません。

WXシリーズのクレードルには左右に拡張アンテナが付いており、
W06はWXシリーズよりもサイズが少し大きいので拡張アンテナが邪魔で
クレードルにセットすることができないんですね。

また同じWシリーズでもW03以前のクレードルは、USBケーブルのコネクタの種類が
違うので、やはりW06をセットすることはできません。

W06にクレードルは無いが、有線接続は可能

W06にはLANポートを備えたクレードルがありませんし、
W06本体にもLANポートは付いていません。

なのでLANケーブルを使った有線接続はできませんが、
通信用のUSBケーブルを使えば有線接続が可能です。

「USB3.0ケーブルTypeC」という種類のUSBケーブルを使って、
W06とパソコンのUSBポートを接続します。

後はパソコンで、「CDドライブ操作」→「AutoRun.exeの実行」→
「Speed Wi-Fi Next setting tool」へ進み
 ・ユーザー名・・・admin
 ・パスワード・・・W06本体裏面記載のIMEI番号の下5桁
を入力して「ログイン」をクリックすればOKです。

ちなみにW06に同梱されているUSBケーブル(USB2.0 TypeC-A変換ケーブル)は
充電用で、有線接続には使えません。

WiMAXプロバイダでW06を購入する際にオプションとしてUSB3.0ケーブル TypeCも
一緒に購入(1,200円程度)するか、別途Amazonなどで購入しましょう。
(100円ショップでも販売されているが、品質が良くないのであまりオススメできない)

パソコンのUSBが3.0に対応していないと有線接続で通信速度が遅くなることも

USB3.0ケーブル TypeCを使うことでW06とパソコンを有線接続することはできます。

しかしパソコンのUSBポートが3.0ケーブルに対応していないと、
W06と有線接続することでかえって通信速度が遅くなってしまう恐れもあります。

LANケーブルと同じようにUSBケーブルも規格によって対応する通信速度が違い、
USB3.0だと最大5Gbpsですが、USB2.0だと最大480Mbpsとなっています。

ですからパソコンのUSBポートがUSB2.0だと、
せっかくのW06の最大1.2Gbpsが十分に生かせないことになるんですね。

ですからW06を有線接続する場合には、
パソコンのUSBポートもしっかり確認しておかないといけないわけです。

ちなみにパソコンのUSBポートがUSB3.0に対応しているかどうかを見分けるのは
簡単で、USBの差込口の中が青くなっていればUSB3.0です。

W06とPS4やNintendoSwitchはUSB接続不可

PS4やNintendoSwitchでオンラインゲームがプレイできますが、
これらの家庭用ゲーム機とW06を有線接続することはできません。

PS4にもNintendoSwitchにもUSBポートがあるんですが、
W06とUSBケーブルで接続しても通信することができないんです。

恐らくPS4にもNintendoSwitchにも、
USBケーブルを使って通信する機能が搭載されていないと考えられます。

USBとLANの変換アダプタを使えばUSBポートを使って通信することは可能ですが、
W06にLANポートはありませんし、LANケーブルを使って通信する機能が
搭載されていません。

ですからW06とPS4やNintendoSwitchを有線接続して通信することは、
基本的にできないということになるわけです。

W06にクレードルは不要

W06には高性能なアンテナが搭載されており、
端末単体でも通信が不安定になることはあまりありません。

さらに別売りのUSBケーブルを使えば、LANポートが無くても、
パソコンなどと有線接続ができるようになっています。

このようにW06は旧機種に比べて性能が大幅に向上しています。

加えて有線接続の必要性が低下している現状では、
クレードルが無いからと言ってW06に何らかの不便が生じることもないんですね。
(W06自体は有線接続可能)

ですからクレードルが無いからと言って、W06が使いにくいわけでもないですし、
他の機種に性能的に劣ることもありませんよ。